トマトの葉かき作業【せっかくの葉っぱを取り除く理由】

せっかく葉が大きくなったのに、なくしてしまっても良いものなんでしょうか?
近所でトマトの栽培をしている人の、トマトを見ると、「葉かき」がされていて、けっこうスッキリしているように見えます。
せっかく葉が大きくなったのに、なくしてしまっても良いものなんでしょうか?

このような疑問をお持ちの方へ向けて、この記事を書きました。

 

この記事を書いている僕は、北海道を中心に海外含め、17年間トマト栽培を行っております。

 

たしかに、葉をなくす作業には抵抗がでると思います。

せっかく大きくなるまで、栽培管理したのに、なんだかもったいないですよね。

 

でも、管理の仕方によっては、栽培の成績をよくするために重要な栽培管理になります。

 

ちなみに、僕は過去の栽培で尻腐れ果の発生に、悩まされていて、その時は葉かきの作業でうまく対応する事ができました。

 

意外に、メリットのある葉かきの管理について解説します。

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トマトの葉かき作業を行う理由

トマトの葉かき作業を行う理由

葉かきは、面積の多い栽培だと、時間のかかる作業ですが、効果の高いものです。

では、どのような効果につながるのか、確認しましょう。

 

トマトの葉かきによるメリット

  • 採光性を良くする
  • 老化葉への養分吸収をなくす
  • 尻腐れ果の発生軽減
  • 裂果の発生軽減
  • 誘引作業の効率化

 

・採光性を良くする

栽培する時期によって太陽の光の強さ、長さは決まっています。

栽培している人が、トマトの状況に応じて、調整する事はできません。

 

この決められた「光」を効率的に使用するためには、

最も働いてほしい葉に、しっかり光を当てる事が大事です。

 

しっかり光を当てるには、さえぎる葉をなくし、大事な葉への日陰をなくす作業となります。

 

葉かきの作業によって、効率的に光りが当たる株の状態にする事ができます。

また、葉かきの効果は、葉だけではなく、果実への生育にも良い効果が出ます。

 

果実にも、十分な光を、均一に当てる事は大事で、果実全体がキレイに赤くなる事や、収穫までの日数が短くなる効果がでます。

 

・老化葉への養分吸収をなくす

葉が古くなると、光合成の働きが悪くなります。

少ししか養分を作る事できないのに、葉の活性を維持するためには、養分が必要な状況となります。

直端にいうと株の中の養分を使うだけの葉となります。

 

それに対して、新しくて働き盛りの葉は、活性維持のための養分が必要ですが、それ以上に光合成による養分をつくるため、トマトの株へは養分を供給する働きになります。

 

利用できる光の量が決まっているとなれば、養分を消費するだけの葉よりも、養分を作って消費する葉を、生かした方が良い生育になるという事は、想像できると思います。

 

・尻腐れ果の発生軽減

株の中で、葉、茎、果実など、いろいろな器官に利用できる養分が決められており、カルシウムも同じで、株の中で生育に使用される量が決まっています。

果実へのカルシウムの供給が不足すると、尻腐れの発生につながってしまいます。

 

老化した葉や、必要以上の葉にもカルシウムの供給が行われるため、効率的な光合成に必要となる葉以外をなくす事は、果実へ供給が多くなり、尻腐れ果の発生の予防につながります。

尻腐れ果についてはこちらの維持も参考にしてください。

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・裂果の発生軽減

 

トマトの株は、葉があればあるほど、蒸散(根から水を吸って葉から蒸発する)する量が多くなります。

この蒸散は、トマトの株の中の器官へ、水分を運ぶ働きもしており、果実への水分供給もこの作用です。

 

特に低温期のミニトマトの栽培で、発生の多くなる裂果は、必要以上の水分を吸収しない事が、防止のための対策となります。

 

株の中の葉の量を少なくする事は、水分の吸収も少なくなります。

裂果の発生が多い場合は、積極的な葉かきをおこなうと、効果的な対策となります。

 

 

・誘引作業の効率化

長期にわたって収穫する作型では、株を「つり下ろす」誘引方法を利用する場合があります。

つり下ろす誘引方法は、収穫の終わった果房の近くの茎は、横に向けて重ねていきます。

重ねるためには、葉がついていると作業しにくいので、葉かきを行い、茎だけの状態にする必要があります。

 

トマトの葉かきによるデメリット

  • 作業が大変
  • 必要以上の葉かきを行うと、生育に影響する

 

・作業が大変

葉かきは、トマトの管理作業の中でも、時間がかかるものになります。

特に大変なのは、低い位置の葉かき作業です。膝をついてチョキチョキするには、けっこう大変です。

 

 

・必要以上の葉かきを行うと、生育へ影響する

トマトの順調な生育は、光合成で作られる養分があるからこその事です。

その、光合成を作る器官は「葉」であり、この葉が少なすぎると、生育に影響が出てしまいます。

 

せっかく「葉かき」の作業を行うなら、「次回の分もやっておきたい!」とか、思っちゃうかもしれませんが、適正な範囲で作業を進めないと、悪い影響となります。

 

トマトの葉かき作業の方法

トマトの葉かき作業の方法

けっこう意識していないと、トマトの葉かき作業は、行うタイミングを逃し気味です。

どのような基準で、どのように行うと効果がでるのかを解説します。

 

葉かきを行う葉

基本的には、下の葉から上に向かって行います

 

下の葉から順に展開してますので、老化するのも早いです。

 

大きすぎる葉が、集中している場所がある場合は、下からの順ではなく、不規則に場所を選び、葉かきする場合もあります。

管理の仕方によっては、草勢が強くなりすぎて、極端に葉が大きくなる場合もあるからです。

その場合は、周辺の葉に日陰ができることや、果実への光のあたりが弱くなるため、ピンポイントで葉かきする場合もあります。

 

葉かきを開始する時期と頻度の目安

1段目の果実の着色が確認されたら

 

最初に葉かきを行うタイミングは、1段目の果実が赤くなり始めた時です。

 

その後のタイミングも、各果房の最初の果実の色つきが始まった時を目やすにします。

間隔の目安は、時期にもよりますが10日〜14日が目安になります。

 

ただ、次の果房の葉かきを行う際は、その下の果房までの葉は、全て取り除いてから行います。

 

 

1度の葉かきの枚数の目安

1回の葉かき作業は3枚が目安

 

1段目の果房以降は、各果房の間の葉の枚数が、3枚であることがほとんどです。

ですので、1回の作業は、そのときに対象となる果房の間の葉を、取り除くと基準がつくりやすいです。

 

1段目の果房までの葉の枚数は、7〜8枚の事が多いのです。

1段目までの葉かきの作業は、2回に分けて行いましょう。

 

老化の程度が強い葉や、生育が悪く、小さい葉を取り除く場合であれば、4枚以上の葉を1度の作業で取り除いても、そこまで生育には影響しません。

30cm程度の長さの葉が、対象となる場合は、4枚以上などまとめて作業をすると、その後の生育に影響がでる事があるので、注意が必要です。

 

僕も、過去に1度の作業で6枚くらい、バンバン葉かきした事があります。

翌日、栽培場所に行くと、まだ赤くなっていない果実が下にいっぱい落っこちていました。

 

1株に必要な葉の枚数の目安

1株で必要な葉の枚数は15枚を基準に(カウントする葉の大きさは5cm以上)

 

各果房の果実の着色を確認してから、葉かきを行うと、主枝の摘芯を行わない限り、15枚程度の葉が展開している状況になると思います。

 

主枝を摘芯した後も、上で説明した基準で葉かきを進めてしまうと、その株には葉がなくなってしまします。

摘芯を行った後も15枚残す管理ですと、葉が多くなりすぎる場合もありますので、10枚を確保するまで葉かきを行い、その後はそのまま葉を残すように作業すると、尻腐れ、裂果の発生を防ぎながら管理できます。

 

 

以上、「トマトがあれば〜何でもできる!」が、座右の銘。

とまと家・中島がお届けしました。