トマトが赤くならない理由【対策の解説あり】

どうして果実が赤くならないのですか?
トマトの苗を植えて、しばらく経ちます。
果実も実っているのですが、なんだか赤くなりません…
年によっては、気づいた時には赤くなっているし、今回みたいに、なんだかしばらく赤くならない事があります。
どうして果実が赤くならないのですか?
このまま、栽培を続けていれば赤くなりますかね?

このような疑問をお持ちの方へ向けて、この記事を書きました。

この記事を書いている僕は、北海道を中心に海外含め、17年間トマト栽培を行っております。

 

家庭菜園でトマトを栽培している方と、お話する機会が多いのですが、けっこうな頻度で「うちのトマト赤くならないんだけど、何で?」と質問を受けます。

赤くならずに悩んでいる方の、トマトの状況を聞くと、赤くならない状況がいろいろと見えてきます。

 

今回は、過去に経験した事例などを参考にして、「なぜトマトが赤くならないか」について解説します。

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トマトが赤くならない理由

トマトが赤くならない理由

トマトが赤くならないのは、赤くなる条件が揃っていないためです。

この条件を知っておくと、赤くならなくても不安にならないと思いますので、把握しておくと役立ちます。

 

赤くなるメカニズム

開花後のトマトの果実は、緑色です。

これは「クロロフィル」(葉の緑の素と同じ)が含まれているからです。

赤くなるための条件が整うと、クロロフィルが少なくなり、リコピンやカロテンが作られ、赤くなります。

 

赤くなる条件

トマトの生育が順調な事

トマトが生育できる気温の中で、灌水、肥料の管理が適正に行われている事が、まず前提の条件として必要です。

灌水の量が少なすぎて、萎れる事が多かったり、肥料が少ないと、果実の生育自体が悪くなるので、まずは株全体の生育が順調な事が必要です。

 

積算温度

トマトが赤くなるために、最も大事になる要素が温度です。

寒い時期だと赤くなるまでに、時間がかかるし、暑い時期だと早くなります。

 

これは、開花後の積算温度が、関係しています。

 

品種の熟期の特徴にもよりますが、

1,100℃〜1,200℃必要です。

 

たとえば、1日の平均気温が20℃の場合、

55〜60日必要となります。

 

ちなみに、種まきから最初の花が開花するまでも、約60日かかります。

ですので、プロの農家さんは、約4ヶ月間、赤いトマトを見れないのです。

トマトが赤くならない時の対策方法

トマトが赤くならない時の対策方法

上の章で解説したとおり、トマトが赤くなるためには、条件があります。

では、この条件に近づけるためには、どのような管理の方法があるかを解説します。

 

待つ

トマトが生育できる時期に、健全にトマトを管理していれば、時間が解決してくれます。

赤くなるのを待ちましょう。

 

花が咲いた時期を、メモしておけば、その後の気温などから、おおよその収穫時期の予定を、立てる事ができます。

 

積極的に赤くなるように管理する

特にハウスを使用しない露地栽培では、冬期の生育が悪くなり、栽培出来る期間が決まっています。

場合によって、待つだけでは、赤くなる前に低温の状況になり、霜が降りる事など生育を続ける事が出来なくなります。

 

このような状況では、積極的に赤くなる事を助ける管理をして、決められた期間の中で収穫できる量を多くします。

具体的には、下記の方法です。

  • トマトを保温する
  • 葉かきをして果実に積極的に太陽の光を当てる
  • 着色促進に効果のある調整剤を使用する

 

・トマトを保温する

一番重要となる果実の着色(果実が熟する)条件は、開花後の積算温度です。

トマトの株の生育自体に大きな問題(灌水、施肥不足による株の勢いが弱い)がない場合で、果実が着色しない場合温度が足りません。

 

そこで、保温の効率を高めて、積極的にトマト果実の温度を高めて着色を促進する方法が有効になります。

 

ハウスで栽培している場合であれば、換気の管理で栽培環境の温度を調整します。

ハウスの使用が難しい場合は、「簡易のトンネルを設置しようかなと」思う機会も多いと思います。

ただ、トマトの場合草丈が高く、設置が難しいです。

 

そこでオススメなのは、べたがけ用の不織布資材の利用です。

「テクテク」や「パオパオ」などの商品名で販売されています。

光の透過性が十分あり、通気性もあるので、日中もトマトにかけたままの管理を行えます。

7月、8月の高温期では、不織布資材の下のトマトが暑すぎる条件になることもありますが、トマトの保温が必要になるのは、外気温が低くなる春、秋期のケースが多いので、心配なく使えます。

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・葉かきをして果実に積極的に太陽の光を当てる

果実の周辺に、葉が多く展開していると、果実への光が遮られる事があります。

果実に太陽の光が当たるかどうかでは、積算温度の確保にも大きく影響を与えます。

 

また、果房周辺の葉の剪定をすると、果実への光のあたり具合が均一になり、色の周り方が均一になる利点もあります。

 

栽培環境全体の管理する温度を上げて、積算温度をかせぐ方法は、安定して効果が出やすいですが、施設や資材の準備が必要となります。

 

この葉を剪定する方法は、準備するものがほとんどなく、簡単に行えます。

 

もちろん、栽培環境の保温と一緒に行うと、よりトマト果実が赤くなるのに効果が出ます。

 

・着色促進に効果のある調整剤を使用する

商品名「エスレル10」

がトマト栽培で果実の着色促進に使用されます。

 

「植物生長調整剤」として扱われて厳密には農薬ではないですが、各トマトの生産組合、部会の基準によっては農薬の使用としてカウントされる場合もあるかもしれないので、確認のうえご使用ください。

エスレル10は、トマト以外にも、モモ、ブドウ、ナシなどの果実の熟期促進の目的にも使用され、植物ホルモン「エチレン」と同じ作用の効果が期待できます。

 

エスレル10を、生食トマトやミニトマトへ使用する際は、白熟期(着色開始前の果実の状態で、果実のつやがなくなり、白色っぽい色となる時期)を迎えている果房に、基準の倍率で希釈したものを散布します(果房だけ狙って散布しても、もちろん他の茎、葉、花にもかかりますが、問題ありません)。

白熟期を迎えていないトマトの果実へは効果が劣るので、あともう少し(80%から100%にする)の着色を促進させる目的の使用に向きます。

1果房に対して1回散布する事ができますので、果房ごとの熟期の状態をチェックし、白熟期を迎えるごとに、エスレル10を使用すると効果が高いです。

 

散布は300〜500倍に希釈して利用しますが、300倍の方が効果が、早く、安定して出やすいです(使用できる薬液は少なくなってしまいますが)。

使用する薬液は、1つの果房のかたまりに対して、希釈した薬液を5ml散布するのが基準となっており、1株あたり1果房の使用の場合で、

・100株で500ml

・1,000株で5L

の使用で効果のある散布を行う事ができます。

 

ネットでの購入はこちらから行えます。

・楽天サイト

植物成長調整剤エスレル10 100ml

 

・Amazonサイト

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以上、「トマトがあれば〜何でもできる!」が、座右の銘。

とまと家・中島がお届けしました。

Happy Tomating!!