農業自体始めたばかりなので、わからない事だらけなのですが、まわりの先輩農家さんと、トマトの会話をする時に、気になる事があります。
どうやら、農業の世界には基準となる単位があるのではないか?ということです。
例えば、「追肥はどれくらいやっているのですか?」と聞くと、
「週に2kgくらいだな。」
という答えが返ってきます。
どのくらいに面積に対してとか、どのくらいに株数に対してという、説明がいつも無いんです。
これってどういう事でしょうか?
まず、2kgって肥料の量の事ですよね?きっと。
そして、どのくらいの面積に対しての事でしょうか?
どの程度の面積のトマトに、2kgを与えているかがわからないと、自分の栽培に応用できません。
このような疑問をお持ちの方へ向けて、この記事を書きました。
この記事を書いている僕は、北海道を中心に海外含め、17年間トマト栽培を行っております。
確かに、農家の人は、追肥や、元肥の量を、ピンポイントで○○kgというように、その数字に対する面積(分母)を言わない事が多いです。
それは、栽培の現場で共通の基準があるからです。
今回は、トマト栽培で使用される共通の基準と単位について解説します。
トマトの栽培の基準単位と使い方
さまざまな栽培環境の情報を比較する際や、情報のやりとりには、共通の単位が必要です。
トマトをはじめとする、野菜の栽培の現場では、農業ならではの単位の基準が使用されます。
その中でも、最も多く利用されるのは、面積の基準です。
10aの面積が基準となる
トマトなど野菜の栽培は、面積を基準にする事が多く、10aがその基準となります。
10a=1反(1たん)=0.1丁(1ちょう)
イメージしやすいのは、㎡の単位かもしれません。
100m×100mの面積が10aです。
現場でよく使用されるのは、【10a】と【1反】
よく使用されるのは、この2つです。
例えば、トマトの収量の説明する場合は、
10aあたり○○トン
反あたり○○トン(1を省略して、たんあたり○○トンとして使う)
という感じで使用されます。
面積の基準が使用される項目
- 栽培密度
- 元肥の量
- 追肥の量
- 農薬の散布量
- 収量
- 売り上げ・所得
これらの項目が、よく使用される項目です。
特に分母が解説されていない場合は、10aの数字とみて良いでしょう。
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10a、1反以外の基準
場合によっては、違う基準を使用する場合もあります。
家庭菜園の場合
家庭菜園の場合、農家の方より栽培面積が少ないため、10aの単位だと大きすぎて、使用しにくい事がほとんどです。
そのため、1坪(3.3㎡)を共通の基準とする事が多いです。
海外の栽培の場合
海外の栽培では、1㎡を面積の基準とする事が多いです。
トマト栽培の肥料を使用する時の基準単位
面積の話とは違うのですが、肥料の話をする時に使われる基準があります。
肥料○○kgは、チッソの量を指す
例えば、元肥の量は10kgです。
という解説があった場合、基準となる面積は解説したとおり、10aです。
ただ、注意が必要なのは、10kgのところです。
特に解説がない場合は、
トマトに使用する肥料は、チッソ、リン酸、カリ、カルシウム、マグネシウムなどいろいろな要素を混ぜて使用します。
販売されている肥料も、数種類の要素が含まれる複合肥料がほとんどです。
肥料の量で、○○kgと聞くと、肥料全体の量かなと思いがちですが、チッソの量が基準となります。
チッソの量の求め方
粒状の肥料の袋などには、どの要素をどのくらい含んでいるかが表記されています。
例えば
リン酸:15%
カリ:20%
という感じです。
この袋で販売されている、粒状の肥料が20kgだった場合、含まれるチッソの量は20kgの10%で2kgとなります。
さきほどの「元肥の量は10kg」を、この肥料で対応する場合は、100kgの実量の肥料が必要という事になります。
以上、「トマトがあれば〜何でもできる!」が、座右の銘。
とまと家・中島がお届けしました。
happy tomating!!