セイヨウオオマルハナバチの使用許可の方法が変更されています【2019年9月より】

質問する人
北海道でトマト農家をしています。栽培面積はミニトマトを20a程度です。
来年から、受粉管理の省力化のために、マルハナバチを利用したいなと考えています。
2006年からセイヨウオオマルハナバチの取り扱いは、厳格化されたのは知っていましたが、2019年の9月にも、使用許可の内容が多く変更するようですね。
新規の使用申請は、クロマルハナバチでしかできないという内容もありますよね。
また、北海道はクロマルハナバチが生育していないから、独自の内容になるとかならないとか。
今回の使用許可の方法が変更により、どのような違いがでるのか教えてほしいです。

 

このような疑問をお持ちの方へ向けて、この記事を書きました。

 

この記事を書いている僕は、北海道を中心に海外含め、17年間トマト栽培を行っております。

 

セイヨウオオマルハナバチを、トマトの栽培現場で使用した経験はありますが、マルハナバチに関係する制度等は、専門ではありません。

 

ただ、2019年9月の、セイヨウオオマルハナバチの使用許可の方法が変更によって、新規でのマルハナバチの使用の方法が大きく変わります。

 

主な変更内容は、環境省より以下のように発表されています。

* クロマルハナバチの利用が推奨される本州・四国・九州(奄美以南と島嶼部を除く)が対象です。

* 許可の対象は、これまで許可を得てセイヨウオオマルハナバチを利用していた方や、継続して利用される方に限られます。

* 規模拡大には、理由書等の添付が必要になります。

* 2022年4月からは、飼養数を増やすことも認められなくなります。

環境省サイトより引用

 

環境省より発表されている情報を基に、今回の変更についてまとめてみました。

 

不足する内容、より詳しい内容は、環境省のサイトを確認してください。

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【背景】セイヨウオオマルハナバチの 飼養等の許可の運用の変更されるまで

【背景】セイヨウオオマルハナバチの 飼養等の許可の運用の変更されるまで

マルハナバチの利用開始からセイヨウオオマルハナバチの特定外来生物への指定

日本では1990年代より、トマトやナスの栽培で、マルハナバチの利用が開始され、受粉作業の省力化に大きな効果が出ていました。

 

外来種である、「セイヨウオオマルハナバチ」がメインに利用されていましたが、利用場所の日本の野外で巣の形成が確認されたり、餌資源の競合などにより、在来種のエゾオオマルハナバチの減少も確認され始め、2006年にセイヨウオオマルハナバチは「特定外来生物」に指定されました。

 

セイヨウオオマルハナバチの代替種の利用方針

特定外来生物は、原則として飼育が禁止されていますが、セイヨウオオマルハナバチは、農業資材として産業利用されていたため、生業の維持を目的をする場合は、3年ごとに環境大臣の許可を受け使用する事が可能でした。

 

その後、2017年に、セイヨウオオマルハナバチの代替種の利用方針が策定されました。

主な内容は、

  • 農業に悪い影響を与えないように注意しながら、最終的にはセイヨウオオマルハナバチの利用をなくしていく
  • 日本在来のクロマルハナバチへ計画的な転換を進める
  • 2020年までに、セイヨウオオマルハナバチの出荷量を半減することを目指す(北海道を除く)

この方針に基づき、2019年9月より、セイヨウオオマルハナバチの飼養等の許可の運用の変更がされました。

 

【本州、四国、九州】セイヨウオオマルハナバチの新規申請が原則できなくなります。

【本州、四国、九州】セイヨウオオマルハナバチの新規申請が原則できなくなります。

今回の許可の運用の変更で、一番大きな点は、新規でセイヨウオオマルハナバチの利用の申請内容です。

 

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栽培する都道府県や地域によって、申請後に利用できるマルハナバチの種類が変わります。

 

地域の分け方は、

  1. 北海道
  2. 本州、四国、九州(クロマルハナバチ が生息しない島しょ 部を除く)
  3. 奄美大島以南(及びクロマルハナバチ が生息しない島しょ)

となり、それぞれの地域で申請の内容が変わります。

 

②本州、四国、九州

・【本州、四国、九州】新規で使用の申請をする場合

「セイヨウオオマルハナバチ」の利用が許可されない。

マルハナバチを利用する場合は、クロマルハナバチが使用の対象となる。

事業を受け継ぐ場合は個別に認められて、セイヨウオオマルハナバチを利用できる場合もある。

 

・【本州、四国、九州】継続使用の申請をする場合

継続して、セイヨウオオマルハナバチを使用するための目的は許可される。

セイヨウオオマルハナバチの利用数を、増加させる申請をする場合は、理由書、計画書の提出が必要。

2022年4月以降は、継続の申請は許可されるが、数を増やす申請は認められない。

 

①北海道

・【北海道】新規で使用の申請をする場合

新たな許可の方法が変更されないため、セイヨウオオマルハナバチの新規利用も可能となる。

 

もちろん、セイヨウオオマルハナバチの利用が前提となる目的で、新規のトマト栽培を開始する場合は、許可を受ける事は難しい。

なぜ、北海道でトマトの栽培を行うのか?の理由や、

「栽培規模が大きく作業の省力化のため」などマルハナバチの利用が必要な理由がはっきりしている事が必要となる。

 

北海道は、代替種として切り替えの対象となる「クロマルハナバチ」が生息していないため、この種を北海道で使用する場合、外来生物として扱われる事となる。

ただ、他のマルハナバチが生息しており、エゾオオマルハナバチが北海道での代替種として、有望であり、現在実証試験などがされている。

将来的には、代替種の開発状況を踏まえて運用の変更を検討されている。

 

・【北海道】継続使用の申請をする場合

本州同様に、継続して、セイヨウオオマルハナバチを使用するための目的は許可される。

セイヨウオオマルハナバチの利用数を、増加させる申請をする場合は、理由書、計画書の提出が必要。

 

2022年4月以降は、エゾオオマルハナバチなど代替種の開発状況を踏まえて運用方法が検討される

 

③奄美大島以南

・【奄美大島以南】新規で使用の申請をする場合

新たな許可の方法が変更されないため、セイヨウオオマルハナバチの新規利用も可能となる。

2017年4月の利用転換の方向性が発表されたときは、クロマルハナバチを適切な管理の上、利用するという方針だったのですが、現場の利用状況等より、2019年9月以降も申請の方法に変更はありません。

 

・【奄美大島以南】継続使用の申請をする場合

他の地域同様に、継続して、セイヨウオオマルハナバチを使用するための目的は許可される。

セイヨウオオマルハナバチの利用数を、増加させる申請をする場合は、理由書、計画書の提出が必要。

 

 

*国内全ての地域に共通

 

将来的にはセイヨウオオマルハナバチの使用許可の対象を、より限定するようにしていく方針です。

 

 

以上、「トマトがあれば〜何でもできる!」が、座右の銘。

とまと家・中島がお届けしました。

 

happy tomating!!

 

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