マルゲリータを頼んで、食べたのですが、圧倒的に美味しかったです。
トマトを使った料理といえば?と聞かれると、結構上位でピザを思い浮かべる人が多いと思います。
特にマルゲリータは、トマトが不可欠ですが、どのようにこのメニューが生まれたのか知りたいです。
あと、ピザを窯で焼くと、とっても美味しくなる理由も教えてください。
このような疑問をお持ちの方へ向けて、この記事を書きました。
この記事を書いている僕は、北海道を中心に海外含め、17年間トマト栽培を行っております。
僕も、マルゲリータのピザが大好きで、結構食べ歩いたりしています。
自分のレストランで、石窯で焼くマルゲリータを、提供している知り合いがいるので、ピザと石窯の関係についても教えてもらいました。
マルゲリータの誕生の歴史と、石窯で焼くとどうしてピザが美味しくなるか、について紹介します。
トマトピザの代表メニュー「マルゲリータ」誕生の歴史
ピザといえば、「マルゲリータ」といわれるように、他の種類は知らなくても、この名前を知っている人は、多いのではないでしょうか。
このマルゲリータが、今日のピザとしての地位を築くのには、トマトの存在が大きく関係しています。
食べる皿から欧米の国民食へ
何千年もの間、地中海沿岸の地域ではパンの上にたくさんの具を載せて食べていました。ピザのもともとの姿は、パンを食べられる皿にしたもので、現在食べているピザとは違う姿をしていました。
その食べる皿のパンが、今日のピザの姿になる大きなきっかけが起こります。それがトマトの登場です。
1500年台に入り、ヨーロッパ地方にも自生地の中南米から、トマトが導入されますが、その当時はトマトには毒があると思われていたため、だれも食べようとしませんでした。
しかし、貧困や食料不足が起こり、生き残るために一部の人々がトマトを食べてみたところ、毒がなく死なないどころか、美味しいもとみなされその後は貧しい人々たちの食卓にあがるようになっていきました。
1700年台にはナポリでは平たいパンやフォカッチャにトマトを載せて食べるようなり、最初は庶民のメニューとしてピザが誕生しました。
この後、1人の女性がピザの歴史に大きく関係するようになります。
イタリアの王妃「マルゲリータ」のために作られたピザが、現在の「マルゲリータ」
1889年、イタリアの王妃サボーヤ家のマルゲリータが、庶民の味、ピザを味見したいと言い出したのです。
当時、皆から人気のピザを作っていた料理人が、ピザのサンプルを持ってくるように王妃に命じられ、3つのサンプルを用意しました。
- 豚の脂身、チーズとバジル
- トマト、ニンニクとオリーブオイル
- モッツァレッラチーズ、トマトとバジルの葉
王妃が最も気に入ったのは、
③つ目のピザで、料理人がイタリアの国旗の色を表そうとしていたもので、
モッツァレッラチーズ(白)、トマト(赤)とバジルの葉(緑)を材料として使用しました。
その後、料理人は③番目のピザの名前を、王妃の「マルゲリータ」にしました。
このピザの画期的だった点は、トマトにチーズを組み合せた事で、相性は抜群でした。
こうして現在は、食の芸術ともされているナポリを代表するピザが誕生したのです。
トマトピザのマルゲリータ作りの必需品【石窯のひみつ】
1度、石窯焼きのピザを食べると、その味を忘れる事が難しいほど、美味しいものになります。
いったどのようなメカニズムで、石窯焼きのピザが美味しくなるのでしょうか?
今回は北海道の岩見沢市で有名イタリアン「NANAYA」のオーナーさんに、その理由を教えてもらいました。
450℃の高温で焼きあげるのが、美味しいひみつ
ナナヤさんで提供するピザの1番の特徴は、本格石窯(いしがま)を使用し、450℃の高温、90秒の短時間で焼きあげる事です。
石窯で高温・短時間ピザを焼くと、表面はこんがり、中は生地のもちもち感を失うことなくしっとりとした仕上がりになります。
これは、釜の中の余熱で焼くことが出来る石窯の特徴によるもので、「輻(ふく)射熱」という熱の動きが関係しています。
燃やした薪材の熱は窯の内部で上昇、ドーム型の天井にあたり反射を起こし、四方八方に均一に熱が広がり、場所による温度差が少ないために、熱がピザ生地を包み込むようになり、 うまみや水分を逃がさずに焼くことが可能となります。
火の材料に薪(まき)使用することで、釜内の高温の環境を生み出し、ふわっと感じる生地と、香ばしい香りを生み出します。
以上、「トマトがあれば〜何でもできる!」が、座右の銘。
とまと家・中島がお届けしました。