でもトマトを栽培する時は、苗を植える場所となる畝を作る事がほとんどです。
そして畝の数も複数あることが多いので、それぞれの畝の距離も決める必要がありますよね?
畝を作る時の大きさや、複数の畝を作る時の距離の決め方などについて知りたいです。
このような疑問をお持ちの方へ向けて、この記事を書きました。
この記事を書いている僕は、北海道を中心に海外含め、17年間トマト栽培を行っております。
確かに、株間と条間を決める際は、畝の大きさや、その間隔も一緒に決める必要があります。
今回は、前回までの、トマト、ミニトマトの株間、条間に決め方に続いて、畝幅、畝間、通路幅について解説します。
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トマト栽培での畝間、畝幅、通路幅とは?
畝間、畝幅、通路幅という単語は、野菜の栽培に関係する情報の中以外では、あまり、目にする事がないかもしれません。
図と共に、基本的な使い方を知りましょう。
畝間、畝幅、通路幅とは?
畝間:主に「うねま」と呼ばれます。「うねかん」と呼ぶのは間違いではないですが、現場ではだいたい「うねま」と呼ばれます。
隣り合う畝の中心から中心までの距離を指します。
畝幅:「うねはば」と呼びます。
畝の幅のことですが、畝はいくつかの作り方があります。
通路幅:「つうろはば」と呼びます。
人が移動する時や作業する時に使用する道です。
畝幅の端から端が通路の幅となります。
トマト栽培での畝間、畝幅、通路幅の決め方
実際の栽培の現場では、いろいろな畝間、畝幅、通路幅の決め方があります。
いくつかの方法について解説します。
畝幅の決め方
- 使用するマルチの規格を基準に決める
- トマトの植え方、条間を基準に決める
使用するマルチの規格を基準に決める
使用するマルチの規格がすでに決まっている時などの方法です。
例えば、95cm幅のマルチを使用する場合
両端を土に埋める幅が必要で、片側最低でも10cmは確保しますので、
95−20cmで、75cmの畝幅の畝を作る事ができます。
ちなみに、75cmの畝幅では2条植えの栽培を行うのは、難しく単条植えで行う方が良いです。
このように、マルチの端を土に埋める分のを引いた幅が、そのマルチを使用する際の、出来上がる畝の幅になります。
もちろん、マルチを埋める幅を増やせば、狭くする事ができます。
マルチングの効果や方法についてはこちらの記事を参考にしてください。
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トマトの植え方、条間を基準に決める
予定している植え方(単条で植えるか、2条で植えるか)、予定している条間を、基準に畝の幅を決めます。
この時の目安とする基準ですが、
・2条植えで定植する場合
条間+60cmとします。
例えば、2条植え、条間40cmで植え付けを行う場合は、100cmを畝の幅の目安とします。
50cmだと110cm、60cmだと120cmいうように、条間に60cmを加えた数字を目安の畝幅とします。
畝に高さを持たせる場合は、台形の形に畝を仕上げる事が多いため、苗を植える床面は80cm程度になります。
・単条植えで定植する場合
60cmの畝幅を基準にします。
単条で植える際は、条間はありませんので、2条植えの際に加える幅を、そのまま畝幅の目安とします。
畝間、通路幅の決め方
畝幅が決まっている状態で、畝間が決まれば、通路幅が決まり、通路幅が決まれば畝間が決まります。
通路幅 + 畝幅 = 畝間
となります。
今回は通路幅の決め方を説明します。
通路幅は50〜70cmを目安にする。
畝を作り、通路と畝の端の境目がしっかりしている場合や、マルチングをする場合は、測量しやすいのですが、マルチを張らない場合やは、通路と畝の境目がわかりにくいです。
その場合は、定植している条と条の間と110cmから130cmとします。
50cmの通路でも作業は出来ますが、70cmの設定の方が余裕を持って作業できます。
栽培に使用できる面積と、予定している栽培株数に応じて調整します。
収穫作業の時に使用する、カートなどの運搬機材が決まっている場合は、予定している通路幅で作業できるかの確認を行うと確実です。
畝間を基準に決める場合
畝間を基準にして、通路幅を決める場合もあります。
例えば、ロックウールや、ヤシガラ培地などの、縦長の培地を利用して、単条に定植して2条に振り分ける誘引法を利用する場合などです。
培地の資材に沿って単条に植える場合は、定植する場所で条間が決まるのではなく、両側に振り分けて誘引した状態の幅が、条間の扱いになります。通常は40〜60cmの間隔で誘引し、一般的な条間との違いがないため、畝間を基準に設定する事が出来ます。
以上、「トマトがあれば〜何でもできる!」が、座右の銘。
とまと家・中島がお届けしました。
happy tomating!!