今までは苗を買っていたので、育苗の経験がありません。
種まきの方法とコツを知りたいです。
このような疑問をお持ちの方へ向けて、この記事を書きました。
この記事を書いている僕は、北海道を中心に海外含め、17年間トマト栽培を行っております。
自分で行うトマトの栽培は、いつも種まきから行っており、その時の経験をもとに解説します。
この記事では、種まきの方法と、種まきから発芽開始頃までの、栽培管理を中心に解説します。
トマトの種まきで失敗しないためのコツ
種まきは、栽培の最初の一歩。
蒔いた種がしっかり発芽するれば、その後の栽培にも弾みがつきます。
種まきのコツをつかんで、良い栽培のスタートをきりましょう。
トマトが発芽するために必要な3つの条件
- 温度(地温)
- 水分
- 酸素
この3つの条件が揃う時に、トマトの種は発芽します。
これから、紹介する種まきの方法や、使用する資材も、この3つの条件を満たしやすいように行われ、使用されます。
たとえば、
セルトレイは、1つの穴に1粒蒔きます。
一見、1種子あたりの培土の量が少ないと思うかもしれませんが、この培土の量の加減が培土の加湿(水が多すぎて腐る原因となる)の条件を防ぐ働きをします。
種まきをする際に、種を落とす深さも、加湿にならず、かつ地温が上がりやすい場所にする事で、3要素に関係する項目をうまく満たすようになっています。
種まきをする際は、その場その場で、様々な資材や方法がとられますが、何か迷う事があれば、この3つの要件を満たす事ができるかどうかを、基準に考えると方針を作りやすいです。
トマトの種まきの方法【トレイの準備から播種後灌水まで】
最近では、セルトレイを利用して種まきする方法が一般的です。
この項ではトレイの準備から播種、覆土、播種後の灌水までの方法について間接します。
播種用トレイの準備
使用するトレイはセルトレイがオススメです。
ホームセンター等で販売されるトマトの開花前後の苗は、ポリポットに1株入った状態で販売される事がほとんどです。
ポリポットに、直接種まきする事は少なく、多くの場合でセルトレイに種を蒔きます。
発芽後の2週間程度をセルトレイで管理し、ポリポットへ移植する方法が一般的です。
セルトレイには、さまざまな規格がありますが、128穴のものがトマトの種まきに、使用しやすいかなと思います。
播種用培土の準備
培土は、播種用のものを選びます。
播種用のものは、培土の粒子の大きさや肥料の量が、種まき用に調整されているためです。
育苗用の培土でも、ポットに移植した後に使用する用途の商品もあります。
プランターなど苗を植えてから使用する用途など、培土にはいくつか種類がありますので、しっかりと「播種用」と表記されているものを選びます。
トレイの培土詰めと播種用穴作り
セルトレイに培土を詰める時は、手で「ギュウギュウ」詰める必要はなく、ある程度培土を入れたら、トレイごと地面に、軽く「トントン」して、トレイの表面の高さまで培土が入るように、不足分を足しながら詰めます。
端の方の穴は、培土の量が少なくなりやすいので、注意します。
全ての穴に、均一に培土を詰めた後は、トレイの床面に播種用の穴を作ります。
種を蒔いた後、種にかぶせる覆土の目安は、種の厚さの3倍が目安となるので、それに合わせて、5〜6mm程度の深さになるように調節します。
穴の作り方は、指でも良いですし、ペンの先などを使用しても良いです。
播種と覆土
あらかじめ準備した穴に種を蒔きます。
種を蒔くというよりは、種を穴に落とすようなイメージです。
その後は、覆土を行います。
トレイに詰めたものと同じ播種用の培土を使用しても良いですし、
覆土の用途に適しているバーミキュライトを利用しても良いです。
バーミキュライトを利用する方が、その後の灌水管理が均一に行いやすくなります。
播種後の灌水
覆土の後は、灌水を行います。
ジョーロにハス口をつけて、シャワー状の水でトレイの上から行います。
ジョーロを動かしながら、各穴に同じ水の量で、均一に灌水できるように意識して行います。
端の穴は、灌水の量が少なくなりやすいので、注意して行います。
トレイの下の穴から、水がでる事を確認できるくらいの量を行います。
トマトの種まき後の栽培管理
播種の作業が終わると、発芽のための管理を開始します。
トマトが発芽するために必要な3つの条件を、しっかり意識して栽培管理を行いましょう。
地温、水分、酸素を意識した発芽のための栽培管理
発芽を上手に行うための栽培管理の方法は、こちらの記事を参考にしてください。
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