今は、「CF千果」をメインの品種で栽培しています。
「CF千果」を販売しているタキイ種苗の、ミニトマトの品種カタログを見ていたら、「TY千果」という品種を発見しました。
「TY千果」の特徴は、黄化葉巻病への耐病性となっていますが、「千果99」という品種も、同じ病気への耐病性を持ちますよね?
「TY千果」はどのような特徴を持つ、ミニトマトの品種なのか教えてください。
このような疑問をお持ちの方へ向けて、この記事を書きました。
この記事を書いている僕は、北海道を中心に海外含め、17年間トマト栽培を行っております。
ミニトマト「TY千果」は、プロの農家向けの品種です。
「千果」の特徴をベースに黄化葉巻病という、ウイルス病の抵抗性を持たせた品種です。
「千果」シリーズには、すでに「千果99」という、同じ病気への抵抗性を持つ品種がありますが、さらに耐病性が強く、病気の種類や栽培場所を選ばなくても、利用しやすい品種です。
黄化葉巻病は、家庭菜園の栽培の現場では、ほとんど発生しない病気であり、種子の価格が他のミニトマトよりも高価なため、プロ向けの品種となります。
今回は、「TY千果」の品種の特性や、収量アップのコツについて解説します。
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ミニトマトTY千果の品種特徴
「千果」というミニトマトは、家庭菜園でもよく栽培されている品種です。
この品種はシリーズ果されており、葉かび病に強いCF千果や、黄色い果実のイエロ千果、オレンジ色の果実のオレンジ千果などがあります。
では、今回紹介する「TY千果」はどのような特徴を持つ、千果シリーズなのでしょうか?
TY千果はタキイ種苗から販売されているミニトマトの品種
「TY千果」は2017年に、タキイ種苗より販売されている、ミニトマトの品種です。
それまで、黄化葉巻病に強い千果としてラインナップされていた「千果99」よりもさらに、同病気に強い品種として販売されました。
TY千果は2つの系統の黄化葉巻病に耐病性を発揮する
黄化葉巻病には2つのレースがあります。
九州地方などの西日本から、発生が始まった「イスラエル系(Ty-2)」
東海、関東地方から発生が始まった「マイルド系(Ty-3)」
TY千果は、イスラエル系とマイルド系の黄化葉巻病、両方の系統に耐病性を発揮する品種です。
そのため、栽培産地で発生している黄化葉巻病の系統を問わず栽培する事が可能です。
「TY千果」の果実は高糖度で安定した食味を持つ
TY千果の果実は、15〜20gで揃いやすく、つやのある濃い赤色の果実です。
低い段から糖度が上がりやすく、酸味の少ない千果シリーズらしい食味の特徴を持ちます。
イスラエル系と、マイルド系両方への耐病性を持つミニトマトの品種は、国内の各種苗メーカーより販売されています。
耐病性への改良を優先され、食味が良くないものが多いですが、TY千果は、千果シリーズと同等の良食味の特徴を持ちます。
「TY千果」は高い栽培性を持つ
千果シリーズは、他のメーカーのミニトマトと比較すると、強めの草勢を持つものが多いですが、TY千果はやや、おとなしい草勢の生育特徴をもちます。
そのため、灌水、追肥の管理が容易で、果実と茎葉のバランスがとれた栽培を長期間行いやすいです。
ミニトマトTY千果の育て方のコツ
「TY千果」の一番の特徴は、黄化葉巻病の耐病性です。
耐病性の特徴が必要のない産地の栽培では、非耐病性品種の方が、収量が上がる場合が多く、種子代も安くコストを下げる事ができるため、まずは、この品種を利用する必要があるか判断する事が大事です。
黄化葉巻病の耐病性が必要な場合に使用する
黄化葉巻病は、トマトの栽培産地として、ある程度広範囲で発生する事がほとんどです。
自分の地域で発生している病気の系統の情報を、入手して品種の選定を行います。
積極的な灌水、追肥の管理を行う
TY千果は、草勢が極端に強くなりにくい品種のため、果実と茎葉のバランスがとりやすいです。
そのため、灌水、追肥の効果が出やすく、果実品質と収量の増加につながります。
若苗定植する事も可能なため、早めのタイミングで苗の植え付けを行い、その後も積極的に灌水、追肥の管理を行う事が大事になります。
ミニトマトTY千果の苗、種子の購入方法
「TY千果」はプロ向けのミニトマト品種のため、種子での販売がほとんどです。
1,000粒の単位の袋での販売が多く、非耐病性品種に比べると価格も高価となります。
種子での購入方法
楽天サイト
以上、「トマトがあれば〜何でもできる!」が、座右の銘。
とまと家・中島がお届けしました。
Happy tomating!!