何種類かの品種を栽培しようと考えていて、果実が黄色やオレンジ色の種類のものも選びたいです。
赤い果実のミニトマトは、「CF千果」を栽培するつもりです。
同じ千果の名前がつく「オレンジ千果」がありますが、この品種は、美味しくて、作りやすいですか?
この品種の特徴や育て方のコツを知りたいです。
このような疑問をお持ちの方へ向けて、この記事を書きました。
この記事を書いている僕は、北海道を中心に海外含め、17年間トマト栽培を行っております。
ミニトマト「オレンジ千果」は、オレンジ色の果実のミニトマトで人気のある品種です。
千果シリーズに共通する、食味の良さと、病気にも強い特徴をもち、家庭菜園でも栽培しやすい品種です。
僕もオレンジ千果を、栽培した経験があり、僕の所見も含めて、オレンジ千果の品種の特性や、収量アップのコツについて解説します。
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オレンジミニトマト「オレンジ千果」の品種特徴
オレンジ千果は、家庭菜園用の苗としても販売される事が多く、特に、家庭菜園でトマト、ミニトマトの栽培を行っている方は、よく見かける名前ではないでしょうか?
オレンジ千果の特徴について、少し深掘りして、解説します。
ちなみに「千果」は「ちか」と読みます(せんか、ではないです)。
オレンジ千果は、タキイ種苗から販売されているミニトマトの品種
「オレンジ千果」は、タキイ種苗より販売されている、ミニトマトの品種です。
タキイ種苗が販売する、ミニトマトの千果シリーズに含まれ、オレンジ色の果実が特徴の品種です。
「オレンジ千果」のオレンジ果実は、映える盛り付けに大活躍
オレンジ千果の果実は、つやが強く、きれいな濃いオレンジ色です。
トマトは料理の盛り付けの見た目を良くするために、利用される事も多いですが、オレンジ色の果実は、赤色トマトでは出せない彩色のコントラストを作ります。
「オレンジ千果」は甘くて酸味の少ないオレンジミニトマト
オレンジ千果の一番の特徴は、オレンジ色の果実です。
黄色やオレンジ色のミニトマトの品種は、赤色の品種に比べると、糖度が低く、コク(トマトの味の濃さ)が少ない事が多いですが、オレンジ千果は、赤色ミニトマトと同等に糖度が高く、酸味が少ない特徴を持ちます。
オレンジ千果は、赤色ミニトマトよりも、酸味が少なくフルーティーな食味の特徴をもちます。
赤いトマトが苦手という方にも、手を伸ばしてもらいやすい品種です。
「オレンジ千果」は草勢がおとなしく栽培しやすい
千果シリーズは、他のメーカーのミニトマトと比較すると、強めの草勢を持つものが多いですが、オレンジ千果はやや、おとなしい草勢の特徴をもちます。
そのため、灌水、追肥の管理が容易で、果実と茎葉のバランスがとれた栽培を行いやすいです。
オレンジ千果は、果実の数が比較的少ないため、着果の負担が多くならず、おとなしめの草勢でも、生育管理がしやすいです。
「オレンジ千果」は病気に強い
葉かび病(Cf-9)に耐病性を持つ品種です。
家庭菜園のように、露地の栽培環境でも「葉かび」病の発生が抑えられます。
オレンジミニトマト「オレンジ千果」の育て方のコツ
「オレンジ千果」は草勢がおとなしく、生育管理がしやすい品種です。
花の数は少なめで、裂果の耐性が少ないため、これらの対策をする事が収穫量を増やすコツになります。
若苗での定植がオススメ
オレンジ千果は、草勢がおとなしめの品種です。
そのため、定植後の灌水や、追肥の管理の仕方によっては、スタミナ不足になることも少なくないです。
1段目の開花が始まっていない、若い苗の状態で植え付けを行うと、定植後の根の張りが強くなり、その後の草勢を保ちやすいため、開花する前の状態で苗を植える、若苗定植の方法が向きます。
注)草勢の強い品種に若苗定植を行うと、茎葉が育ちすぎる場合もあるので、品種によって調整が必要
積極的な灌水、追肥の管理を行う
オレンジ千果は、草勢が極端に強くなりにくい品種のため、果実と茎葉のバランスがとりやすいです。
そのため、灌水、追肥の効果が出やすく、果実品質と収量の増加につながります。
若苗定植を行い、その後も積極的に灌水、追肥の管理を行うとさらに草勢の維持が容易になります。
着果促進処理を積極的に行う
オレンジ千果は、株全体とおし果実の数が比較的少ない品種です。
そのため、開花後に着果しない花が多くなると、全体の収穫量が落ちやすくなるので、開花した花には、着果促進の処理を積極的に行い、確実に実らせる事が大事です。
家庭菜園の場合、着果促進には、ホルモン処理か振動受粉のどちらかを行います。
定植後の1段目、2段目の花房の花数は特に少なく、気温が低い環境が多いため、この時期は、効果が安定するホルモン処理の方法がオススメです。
着果促進処理の方法等については、こちらの記事も参考にしてください。
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収穫のタイミングを早めに設定する
オレンジ千果は、裂果に対して強い品種ではないため、果実が完熟するまで待たずに、収穫のタイミングを早めにする事も重要です。
特に、生育期間の後半が秋の時期(夜温が15℃前後を下回る)には、裂果が発生しやすくなるので、気をつけます。
オレンジミニトマト「オレンジ千果」の苗、種子の購入方法
「オレンジ千果」は家庭菜園でも人気の品種のため、ホームセンター等の、家庭菜園用の「野菜苗」の販売コーナーなどでも、購入しやすいと思います。
ネット通販の場合でも、苗の取り扱いが、比較的多い品種のため購入が容易です。
家庭菜園でも人気の高い品種で、20粒未満の小さい単位での種子の販売もあるので、播種からのトマト栽培を行う場合にも向く品種です。
苗での購入方法
種子での購入方法
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ミニトマト 種 『オレンジ千果』 18粒(DF) タキイ種苗
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以上、「トマトがあれば〜何でもできる!」が、座右の銘。
とまと家・中島がお届けしました。
Happy tomating!!